【パニック障害 体験記 #4 】それはパニック障害との戦いの幕開けに過ぎなかった

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新鮮な外の空気をたっぷり吸えたことでかなりスッキリしたし、そのお陰で普段通りに戻ったような気がしていた。だけど気づけば手が震えてる。

 

休憩時間も終わりに近づき研修室に戻ろうとしている他の社員は、ドアノブを握ったまま部屋に入ろうとしない僕のことを、怪訝そうな目で後ろから見ている。

 

「・・・開けるのが怖い」

 

その時、中からドアが開き僕は前のめりになるように中へ転がり込んだ。研修室から外に出ようとしていた社員がドアを開けたのだ。

 

「あっ、すいません」

 

僕はとっさに引きつった顔で会釈して自分の席へと向かう。

 

それと同時に僕のせいで中に入れなかった他の社員も、各自座っている席へと散らばって行った。

 

10時45分になって後半の研修が始まった。

 

12時までが研修の時間になっているので、あと1時間15分耐えればこの地獄の時間は終わる。そう自分に言い聞かせ前方のホワイトボードに目を向けた。

 

研修が始まるためにドアが閉められた途端に、さっきの感覚がよみがえってきた。心拍数は急激に上がり、200を超えているんじゃないかと思えるほどバクバクし、息苦しくなり同時に嘔気も襲ってくる。

 

「ここで吐いちゃダメだ、外に行きたい」

 

何度も頭の中で自分に言い聞かせ、胃からこみ上げてくる感覚と戦う。

 

トイレに行こうか、もう少しだけ頑張れるか、何度も席を外していたら皆から変な目で見られるんじゃないか、恥ずかしい・・・そんなことを考えながら時間は過ぎていく。

 

研修の内容は全く頭に入ってなかったが、10分ほど経過した頃に不意に息苦しさが無くなった。びっくりするぐらい何事もなくなり心拍数も通常で嘔気も無くなった。さっきの休憩前に起こった時と同じだ。

 

自分でもなぜ急に楽になったのかは分からないが、安堵と同時に全身がどっと疲れる。このままこの状態が続いてくれれば全てうまくいく。

 

その後は、今までの状態が嘘だったかのように何事もなくあっさりと研修を終える時間を迎えることができた。研修の最後にアンケート用紙が配られ、いくつかあった設問の最後に「その他、お気付きのことがあれば記入してください」とあった。

 

今自分の身に起こっているのはきっと酸欠に近い状態だったからと思い、部屋の規模と収容人数のバランスを考慮して欲しいとアンケートに記入した。

 

なぜなら、この研修部屋はわずか20畳ほどの部屋に30人以上の人間ががすし詰め状態になっていたからだ。

 

きっと日頃の疲れと、この狭い空間で息苦しかったから起きた体調不良で、またすぐにいつもの状態に戻れるとこの時は思っていたし、そう願っていた。

 

しかし、それはその時には気づいていなかった長いパニック障害との戦いの幕開けに過ぎなかった

 

研修も終わり、皆ばらばらに帰っていく。この研修でその日の業務が終わりの人もいれば、僕のように午後から自社に戻って勤務する人もいる。

 

玄関を出る時、事務室をそっとのぞいてみるとさっきの後輩は電話しながらパソコンを忙しそうに操作していた。話しかけたかったが忙しそうだったため諦め、車を停めている駐車場へ足早に向かって行った。

 

一人歩きながらずっと午前中に起きたことを考える。

 

「参ったなぁ、やっぱり疲れてるのかなぁ」

 

そうつぶやきなが駐車場へと続く長い坂道を歩いて行った。

 

 

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