みなさん毎日生活していて、山あり谷ありといったドラマチックな体験をすることは滅多にないと思います。
もちろん、生活していると嫌なことがあったり嬉しいことがあったりしますが、ドラマや映画のような緊急事態の現場を目撃したり巻き込まれたりってあまりないですよね?
ましてや、目の前で人が突然倒れたり…。
コードブルーを実際の病院で体験したリアル
パニック障害になってしまい、正直病院に行くのも不安で押しつぶされそうになっていた2016年くらいに起きた話しです。
2か月に1度のペースで受診をしていたのですが、その日もいつもと何ら変わらず受診を終え、会計をするために待合室の椅子に座って待っていました。
座っている椅子から斜め右くらい、距離はおよそ2メートルのところに座っている男性(年齢は不明でおじさん)の様子が変だったんですね。
上半身がフラフラ揺れているのが分かったんですが、まぁ癖かなんかで揺れているのかな?ぐらいにしか思っていませんでした。
すると次の瞬間!
フラフラ揺れていたおじさんがそのまま前方に倒れたんです。
”ゴンッ!”
明らかに頭を床に打ち付けた音で、周りの人も一瞬固まってしまうほどでした。でも不思議なもので、周りにいる人たちは固まったまま何もできません。
急なことで何をしたらいいのか分からないというのが本音だと思います。
ただ、僕が一番びっくりしたのは、会計の処理をしている事務員さんたちはノーリアクションだったんです。
ゴンと音が響いているのに…
今思えば病院の関係者ではなく、病院に事務として派遣会社から派遣される人たちっていますよね。きっとそういった事務員さんだと思うんですが、彼女たちからも見える場所での出来事だったんですけど、誰一人動きません。
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意を決して助けに向かう
そんな、誰もそのおじさんを助けに行かない状態で僕の中で何かのスイッチが入り、座っている椅子から飛び出しておじさんの元に急ぎました。
「もしもし、聞こえますか?大丈夫ですか?」
力なくうつ伏せになっている体を仰向けにして、ラクな体勢をとってもらい必死に声をかけながら肩をトントン叩きましたが全く反応が無く、素人でも「ヤバいぞ」と思ってたところで、僕を見つけた看護師さんが駆けつけてくれて一緒に声をかけることに。
その看護師さんが他の看護師さんに声をかけて数人の看護師さんが集まってきました。
コードブルーと院内放送された実際の現場は騒然としていた
「コードブルー、コードブルー、手の空いている関係者は1階ロビーに来てください。コードブルー、コードブルー」
館内放送が響き渡り始めました。
すると、方々から病院関係者と思われる人たちが駆けつけ、看護師さんや見た目手術着のような服を着ているドクターなど、気づけば相当な人数が集まり、おじさんを丁寧にストレッチャーに乗せ運んで行きました。
急な展開で唖然としていた僕に、看護師さんが
「ありがとう、助かった」
実は、僕が行っていた会社では定期的に救命救急講習に参加することになっており、僕も何度か講習に参加した経験がありました。
残念ながら、そこで学んだことはほとんど忘れていましたが、咄嗟に体が動いたのはその講習のお陰かもしれません。
コードブルーが院内放送で流れた時の意味とは
以前フジテレビ系で放送されていた『コード・ブルー ドクターヘリ救命救急』で使われていたコードブルーと言う言葉ですが、実際のコードブルーの意味は病院内で使われる隠語です。
病院内で緊急患者が発生した時に病院内の医師を現場に集めるときに使われる用語で、実際はテレビドラマで使っていたドクターヘリとは関係ないそうです。
病院で使われる院内放送には様々な隠語がある
コードブルー以外にも病院の館内放送には様々な隠語があって、その内容によって意味が違います(病院によって定義が違うこともあるそうです)
- コードレッド :火災が発生した時
- コードグリーン:テロの発生やテロによって死傷者が出る可能性がある時
- コードゴールド:臓器移植対象となる脳死患者が発生した時
- コードホワイト:病院内で不審者が暴れたり、暴言発生などのトラブルの時
- コードイエロー:緊急で患者の搬入依頼があった時
さいごに
パニック障害で正直、誰かのために動く余裕はありませんでしたが、不思議と咄嗟に体が動いたことは自分でもびっくりしています。
病院には上記でも書きました色んな「コード〇〇」があります。
もし、病院にいる時にこの館内放送が流れたら、邪魔にならないことを大前提にして、できることがあれば協力したいと思っています。