ちゃちゃの備忘録的なブログ

新卒一括採用にこだわる日本企業はマジで終了5秒前

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こんにちは。

 

今日はちょっと硬い話をしようと思います。

ここ数年コロナの猛威もあり、学生は休校で青春を謳歌できないと嘆く街角のインタビューをよく目にします。学生に限らずサラリーマンは仕事後の一杯が飲めない!せっかくの休みも旅行に行けない等の思いを恨めしそうに語っている人たちの映像も見ます。

 

そんな中、コロナの影響で就職が厳しくなっているという現状があります。ちょっと前までは『売り手市場』で学生への求人もバブル期を彷彿させる勢いでしたが、コロナの出現によって大きく変化がありました。

今日はその中でも、企業の求人のあり方に焦点を当ててみたいと思います。

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バブル経済

日本経済がグングン勢いを増していた頃のことをバブル経済と言います。

ざっくり説明すると、1986年以降に企業の設備投資が盛んに行われ、日本国内では内需に目が向いていた頃です。株価や資産価値のある土地などが急激に上昇し、設備投資が行われると当然それに伴う求人も増え、学生は頼んでもいないのに企業から会社説明のパンフレットや説明会案内が届くと言う、今では到底考えられない事案が多数ありました。

その好景気が急激に膨張し、そしてその後の崩壊がまるで泡のように例えられたことから『バブル経済』と呼ばれている理由です。

 

バブル時代の就活

日本経済が爆上がりで企業の業績もうなぎのぼりだったことから、どこの会社も人手不足でした。また将来を見据えたこともあって、とにかく他社よりも多くの学生をゲットするために囲い込みに近いことも多くありました。つまり、あえて語弊のある言い方をすれば「誰でも就職できる」時代でした。

 

内定した学生を旅行に連れて行く等はよくあり、車をプレゼントする企業もありました。あとあと分かったことですが、この旅行に連れて行くことで他社と学生の面接を阻止していたという話もあったほどです。

 

僕の親戚のお兄ちゃんも当時まさにバブル期の新卒でした。頼んでもいないのに企業からは毎日のように企業案内が届き、郵便受けは一杯に。

しかし、そんなお兄ちゃんはアメリカへ留学し数年間日本には帰らず。帰国した時にはいわゆるバブルの崩壊が起きていました。

 

バブルの崩壊

そんな日本経済も終焉を迎えることになります。

なぜか分かりませんが、当時は「株や土地の値は絶対に下がらない」と言う不思議な神話に基づいて経済活動が行われていました。

 

しかし、この異常とも言われる株高と土地高騰に対して政府が介入したことから、神話が崩れ価値が下がるなら早く売ってしまえとなってしまったのです。そういったことから景気も急激に悪くなり、株安、地価下落、不良債権拡大など様々な要因が重なり、企業もかなりの圧迫を受け、企業活動縮小や倒産、また新規雇用見合わせといった負の連鎖が始まっていくことになります。これがいわゆるバブルの崩壊です。

 

失われた10年

バブルの崩壊後、政府が行った政策に大きな効果がなくズルズルと不況の道へと真っしぐらに向かって行きました。潰れると思われてなかった銀行や証券会社も例外ではありません。

 

企業はバブル経済当時に大量採用した膨大な数の社員を抱えており、人件費抑制のため早期退職等のリストラに動きましたが、起死回生の動きには到底ならず、遂には会社の未来へと大きな影響を与えると考えられる新卒の採用を中止していきます。

それがいわゆる就職氷河期です。

そして、その超不景気からデフレスパイラルに陥り、日本経済は全く抜け出せないまま10年以上を経過することになったのです。

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就職氷河期

そのバブルの崩壊後の学生を打ちのめしたのが就職氷河期と言われる就職難の時代です。どこの企業もバブルで大きな利益を得た(内部留保が相当あったと思われるが)はずですが、バブルの崩壊で受けたダメージは相当多く回復するには至りません。

 

しかも社員の過採用があったことから、遂には学生の新規採用をしなくなったのです。そんな中でも入社できた人たちは当然いますが、いわゆる超エリートや特化した能力を持った人たちであって、いたって普通の多くの学生は就職できず、就職浪人と呼ばれる学生が大量に発生しました。

この就職浪人していた人たちの多くが現在も正社員に就けず、また不安定な職にしか就くことができないため、現在では社会問題となっています。

 

この新規社員不採用を数年続けた結果、この時期に学校を卒業した学生が就職できないといった大問題が発生することになるのです。それが就職氷河期と言われる時期になります。

 

日本企業の就活事情

日本企業はご存知の通り基本ベースとして新卒一括採用です。

中には、ベンチャー企業や頭が柔らかくなった企業は中途採用にも力を入れているところはありますが、いまだに多くは新卒の一括採用が大きなベースとなっています。

この新卒一括採用にはメリット・デメリットがあります。

 

メリット

この前まで学生だったことから、頭の中は真っさらな状態であり、企業理念や愛社精神等を持たせることができます。また、一から教えることができるため、将来を見据えた教育を行うことができます。

また、他社を経験したことがないことから賃金を抑えることができ、いい意味で他と比べることがなく、企業文化に染まりやすいことがメリットとして考えられます。

 

デメリット

優秀な人材はどの企業も欲しいため、ライバルが増えることがあります。つまり、企業は欲しい人材を手に入れることができない可能性もあります。また、会社経験が無いことから組織に馴染めなかったり、とりあえず就職はしたものの業種やその職種への理解が不足しており、退職されてしまう原因にも繋がります。

また、新卒は即戦力にはならないため、しばらくは経験を積ませることに重きをおくことになることから、すぐに利益を求めることができません。つまり、しばらくは単にコストがかかる存在でもあります。

 

海外の就職事情

では、海外企業での就職事情はどうかと言うと新卒一括採用でなく通年採用がメインです。正確に言うと当然新卒での採用もありますが、それ以上に中途採用も新卒と同じくらいに重要視しています。

また、国によっては何度か転職を経験している人の方が採用されやすい国もあります。もちろん個人のワガママから転職を繰り返しているのではなく、経験値を積むための転職の場合です。そして、基本ベースとして日本が持っている中途採用の負のイメージを持っていません。あくまでも、採用時にたまたま新卒かすでに卒業している人かの違いです。

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日本企業の中途採用

日本企業における採用はあくまでも新卒が基本であることから、中途採用へのイメージが極端に悪い傾向があります。

新卒で就職するのが当たり前であって、就職していない場合は「本人の努力が足らない」「より好みをしている」「根性が無い」…キリがありません。今の日本企業では4月に就職していなければアウト。新卒ブランドは剥ぎ取られ、そこからは永遠に中途採用になるのです。

 

もちろん、これが全てではありませんが、事実として新卒で就職ができなければその後の就職は相当厳しいです。多くの企業にとって中途採用はあくまで転職での採用であって、会社が力を入れたい分野に対して「能力」を持っている人材がくれば『補強』と言う考えで採用になることが多いです。

つまり、新卒と同じように一から仕事を教えないといけない一般的な中途採用は、企業にとって率先して採用したい人材では無いと考えても語弊はありません。一から仕事を教えるなら、年齢が高い氷河期世代よりもこれから長く働いてくれる若い人材の方がいいということになるのです。

 

優秀な人材の流出

優秀な人材であっても必ず新卒時に就職できているとは限りません。

何かしら訳があって就職活動ができなかった可能性もありますし、単に社会勉強がしたくて旅に出ていたのかもしれません。人によっては「優秀な人材はいつでも引く手数多だからいつでも就職できる」と言う人がいるかもしれません。中にはそういったチャンスをゲットできる人もいるかもしれませんが、そういったチャンスが極端に少ないのが日本です。

 

では、そういった優秀な人材はどうなるでしょう?起業する人もいるでしょうし、海外に活路を見出すかもしれません。でも、そういった成功例は決して多くありません。今の日本ならば最悪のケースとして、そのまま大きな時代に飲み込まれて社会の片隅に追いやられるかもしれません。

何にせよ日本の企業は、たった一度しかない新卒で就職できなかった人を相手にしないことで、優秀な人材を失うことにもなっているのです。

 

就職氷河期世代

そういった経緯で新卒で就職できなかった世代が多くいるのが就職氷河期世代です。企業が採用を極端にしなかったことから、先にも言いましたが安定した職を持つことができない状態になってしまいます。

 

小泉内閣の時に労働者派遣法改正があり、今まで禁止扱いだった製造業等が派遣解禁となりました。それこそが、使い切りの派遣労働者の増加に拍車をかけてしまったのです。企業にとって契約社員(派遣)は給与も安く簡単に契約解除ができる。必要な時にだけ人材が欲しい企業はこの派遣社員のシステムに飛びつきます。

法改正などを行い派遣社員のシステムが構築されると、「働きたい時に働くことができる」聞こえはいいですが、要するに正社員を採用しなくてもいいですよと、政府のおすみつきをあげてしまうことになったのです。ここでも割を食ったのが就職氷河期世代です。正社員になれなかったことから、生きていくためには派遣に登録するしかなかったのです。契約期間中はいいですが、契約が切れると明日から仕事がなくなります。

 

不安定な職に就いていると将来設計ができず、結婚や出産から遠のいてしまう理由にもなります。余談ですが、政府は出生率をあげようと色々していますが、僕から言わせれば問題の根幹が分かっていないように思えます。

 

日本企業の今後

以上のことから短期的に見れば大丈夫かもしれませんが、長く見ると日本経済は決して明るくありません。

日本のGDP国内総生産)はアメリカ、中国に続く世界三位です。だったら新卒問題があっても、今まで日本は何とかなってたんだから大丈夫だろう?と考える人もいるかもしれませんがそれは甘いです。

今までの日本であれば大丈夫だったかもしれませんが、このグローバルな時代に、人材を新卒じゃなかったから採用しないというのは自ら首を絞めるのと一緒です。人材はどんどん流出してしまいます。

人材が確保できなくなった企業の将来はありませんし、いくら力を持っている企業でも人材が枯渇してしまえば何もできません。 その為にも、今まで企業が持っていた中途採用のイメージを変えて、新卒採用と同じくらい中途採用を増やしていくべきです。

 

政府の救済案

政府はこの就職氷河期世代を救済しようといろいろ考えていますが、はっきり言って空振りです。自治体などにこの世代を受け入れようとする案もありますが、募集2人に対して3000人が応募というような例もあり、本気で救済しようと思っているのか笑ってしまいます。

また、企業に対して非正規で働く人を正規に切り替えると助成金の支援をするなどしています。では企業で非正規で働いていない人はどうなるんでしょうか、よくある普通のアルバイトで生計を立てている人にチャンスはないのでしょうか?

さいごに

今すぐにでも、この新卒一括採用のシステムを何とかしないと本当にマズいです。

1923年の関東大震災後に始まったと言われるこの採用方法を、令和の時代も引き続き行うのは考えられません。何とか未来のためにももっと中途採用(言い方が悪いか?)に門戸を開き、新卒でないとまともに働けないこの世の中を解消してもらいたいです。

 

就職氷河期に卒業しただけなのに。

この就職氷河期世代を作り出し、それを解決しなかった国の責任は非常に大きいと思っています。冗談半分本気半分で、この世代に一生特別な年金みたいなのを払い続けるぐらいしないと許されることじゃないのでは。と思ってしまいます。

 

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